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優勝するためにデータ上は「あと2敗」が限度? 失点多いマンUはどこを改善すべきなのか?

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

失点が多くなる一番の問題点は?

 では、先制されるのは何故なのか? 当たり前だが、先制される=「得点を取る前に失点している」ということ。今季は過去6年と比べ1試合あたりの得点が最少で、失点が最多である。

 これを考えると「問題は得点数の少なさでは」と考えてしまうかもしれない。確かに、得点が取れないこと自体は大きな問題だ。しかし、選手選考が守備寄りに偏ることが多かった点を考慮すれば、仕方がない部分でもある。

 一番の問題点は、得点が少ないことではなく、「守備的な選手を投入しているにも関わらず失点が多い」ことだ。攻撃面ではナニの復調、アドナン・ヤヌザイの台頭などポジティブなニュースが増えてきており、そこまで悲観する必要はない。一番の課題は失点の多さだ。

 失点を減らすにはいくつか方法があるだろうが、私はセンターバックのリオ・ファーディナンドとネマニャ・ヴィディッチらベテランを酷使せず、ジョニー・エバンズ、クリス・スモーリング、フィル・ジョーンズら若手の起用を増やすことが重要だと考える。

 普段は若手を使い、勝負どころでベテランを起用する。そうすることでベテランはフレッシュな状態でプレーでき、若手は試合経験を重ねることで成長できるからだ。

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