モイーズ監督の称賛は大きな矛盾だが――。今後も大いにあり得る香川のトップ下起用

2013年10月26日(Sat)8時36分配信

text by 内藤秀明 photo Kazhito Yamada / Kaz Photography
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フル出場だがハードルをクリア出来たかと言うと…

 まず「積極的にドリブルで仕掛ける」部分に関して。香川はほとんどの時間帯で中央のエリアでプレーし、さながらフリーマンのように振る舞った。しかしそのプレーは、ドリブルでどんどん仕掛ける“モイーズ色”のウインガーのプレースタイルとはかけ離れていた。

「得点に絡む」部分に関してはどうだったか? 例えば54分、香川は左サイドのショートコーナーからボールを受けると、ファーポストに飛び込んだフィル・ジョーンズへ向けて正確なクロスを送って決定機を演出した。

 また63分には、右サイドでフリーでボールを受けたバレンシアのシュートがファーポストにあたり、そのこぼれ球が香川の足下に転がってきた。香川はこれをダイレクトでシュートを狙うも、相手DFに阻まれている。

 さらに65分、右サイドに抜け出したバレンシアがマイナス気味にクロスを送ると、ボールはペナルティボックスに走り込んできた香川の足下に。しかし香川はファーストタッチをミスしたこともあり、最終的にシュートを相手DFに当ててしまった。

 つまり、レアル・ソシエダ戦の香川は決定機にこそ絡んだものの、結果を残せなかった。フル出場のチャンスをもらったにもかかわらず、香川は“モイーズ目線”でいうところの「積極的にドリブルを仕掛ける」「得点に絡む」このいずれのハードルもクリアできなかった。

 個人的な見解で言えば、香川のパフォーマンスは良い内容だと感じたが、「きっとモイーズ監督の眼鏡には適わなかっただろう」……私は、試合終了の時点でそのように考えていた。

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