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ベールに包まれた二川孝広の魅力と素顔

text by 海江田哲朗 photo by Kenzaburo Matsuoka

若い選手にも頑張ってほしいなと思う

――そもそもJ2落ちた2012年シーズンをどう振り返りますか?

「まぁ、正直、なんでこんなに勝たれへんのやろと思いましたね。勝てるのが当たり前やったんで。やっているサッカーも変わってないのに、なんでやろ、なんでやろが続いていました」

――リーグ最多得点の降格。非常に珍しいケースです。

「踏ん張りきれない試合が多かった。逆に、後ろが頑張って守ってくれている試合で点がとれなかったり。悪循環になってしまって」

――今年、チームはどんな部分が成長していますか?

「若い選手の出場機会が増えて、競争が生まれている。戦力の底上げができているのは、来年につながると思います」

――自分の立場が脅かされるかもしれませんが、チームにとって歓迎すべきこと?

「若い選手にも頑張ってほしいなというのは素直に思う。競争しつつ、自分も生き残っていきたい。チームのために必要ですから」

――ベテランをさっさと追い越してほしいと。

「そこまで強くは思ってない(笑)」

――後輩は二川さんに聞きたいことがたくさんあると思います。食事に連れて行ったりすることは?

「メシはありますけど、サッカーの話はほんましないですよ。聞かれない」

――二川さんから誘いだすんですか?

「いえ、行きましょうと言われて。自分から率先しては動かないです。そこまで頻繁ではないですね。星原(健太)だったり、大森(晃太郎)とも行ったことあるなぁ」

――話題がサッカーではないとすれば、どんな話を?

「プライベートなことが多いんじゃないですかね。あとはチーム事情の話とか。自分も先輩に聞きたいことがあるときは、グラウンドでその都度聞いていました。『さっきのプレー、こうしたほうがよかったっすかね?』と。だから、いまの後輩ともそんな感じですよ。聞かれたら、教えるし」

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