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育成年代から体験できる世界最高峰の戦い。CLと同日に開催されるユースリーグとは?

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

Jのユースと似た雰囲気

 さて、当日の様子だが、まず入り口で係員に「観客席 ゲスト―自由席」と書かれたチケットを手渡され、無料で入場となる。ウルリッヒ・ハーバーランドシュタディオンは3200人収容の小振りなサッカー専用競技場で、この日の観客数は2~300人位だったろうか。

 平日の昼間なので、客層は若者か年配の方、のどちらかに大きく分けられた。夜のCL目当てに来たシャフタールのサポーター数人や、レバークーゼンの下部組織であるフッスバルシューレの子供たちも駆けつけている。Jユースカップといった、Jクラブのユースチーム同士の試合の雰囲気に似ていないこともない。

 試合から伝わってきたのは、眼の前のヤツだけには負けられない、というサッカーの原理のようなものだった。特にシャフタールからはより顕著にそういった剥き出しの気持ちが伝わってきて、ウクライナの雄のユースチームの一員であることの誇りを持って戦っていた。さながらオラが街と隣街の高校生同士のケンカのようである。

 技術面のレベルもやはり高く、さすが名門同士の対戦と言えたが、Jクラブのユースチームでも、Jユースカップの優勝を狙えるチームであれば戦えないこともないと思う。戦えないこともない、としたのは、目の前の2チームとも既にフィジカルが完成されていて、その点で戦い方に工夫が必要だろうからだ。

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