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ウルトラスの脅迫で試合中止に 20分間に5名の負傷者

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幹部総辞職で指揮官も辞任
幹部総辞職で指揮官も辞任【写真:goal.com】

イタリア3部のサレルニターナ対ノチェリーナのダービーでトラブルが発生した。ウルトラスの脅迫を受けたノチェリーナの試合が、わずか20分で中止になっている。イタリアメディアが報じた。

事の発端は、サレルニターナと歴史的なライバル関係にあるノチェリーナのサポーターが、安全面での問題を理由に、入場を禁じられたことのようだ。ノチェリーナのサポーターはこの措置に憤慨し、選手たちに試合をしないことを求め、脅迫したと見られている。

サレルニターナの選手たちがウォームアップする間も、ノチェリーナの選手たちはロッカールームに残り、脅迫を受けたことを理由に試合をしない意向を主審に伝えたという。だが、説得を受け、選手たちはピッチへ。試合は約30分遅れでキックオフを迎えた。

しかし、ノチェリーナは開始直後にすぐ3枚の交代枠を使い切る。さらに、次々と5人の選手が負傷で退場。ピッチには6選手しか残らず、試合続行不可能となり、主審はわずか20分で中止を宣言した。

ノチェリーナのルイジ・パヴァレーゼSD(スポーツディレクター)は、5選手の負傷について、アップをせずにプレーに臨んだからだと説明。チームとクラブにかん口令を敷いたこと、幹部全員が総辞職したことを明らかにした。また、監督とテクニカルスタッフも辞任している。

地元警察はチームや幹部に事情聴取し、捜査を開始。イタリアサッカー連盟のジャンカルロ・アベーテ会長は「屈辱的で不面目」と怒りをあらわにした。

一方で、ノチェリーナのウルトラスは、『フェイスブック』で「ノチェリーナの人たちが勝った。広場で祝おう」と呼びかけ。約100名が街の広場に集まり、チャントを歌うなどしたという。

Goal.com

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