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アジア 10年前

リッピ監督のクレーム、「準優勝」表示への非難。ACL決勝、中韓での軋轢は本当にあったのか?

text by 呉承鎬

的外れだった「準優勝おめでとう」への批判

 また、試合後にスタジアムのスクリーンに「FCソウル、準優勝おめでとう」と映し出されたことについて、ある韓国メディアが「礼を失する行為」などと報じたことも「的外れだ」とリュ記者は強調する。

「そのスクリーンの表示は見ましたが、あれはFCソウルの健闘を称えたもの。現地で12人の韓国人記者が取材をしていましたが、あの表示を挑発的な行為と受け取った人は皆無でしょう。

 試合後、FCソウル関係者とも食事をともにしましたが、そんな話は出ませんでした。もちろん、優勝カップまであと一歩のところで負けてしまったことについては、とても悔しがっていましたが」

 外野から様々な“言いがかり”もつけられたが、ACL決勝戦は両チームとも死力を尽くした熱戦だったことは言うに及ばないだろう。

 今大会で23年ぶりにアジアの頂点に立った中国勢が、このまま王者としての地位を確立するか。それとも、韓国勢が6年連続の決勝進出を果たし、次大会こそ王座を奪還するか。アジアの勢力図は今、大きな転換期を迎えているのかもしれない。Jリーグ勢も黙って見過ごすわけにはいかないだろう。来季こそは、Jリーグ勢の躍進も期待したい。

【了】

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