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要因は香川不在だけでなく――。4戦未勝利のマンU、不調を招いた中盤のクオリティ不足

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Ryota Harada

攻撃面ではさっぱりのジョーンズ

 三人目はフィル・ジョーンズ。

 この英国人に組み立て能力を求めるのは酷だろうし、今後も大幅な成長は望めないだろう。というのも、ジョーンズの本職はセンターバックだからだ。だが、フィジカルの強さや、運動量があるため、守備的MFとして起用されている。

 守備的MFとしてジョーンズをみれば文句なしだ。多くのチャンスの芽を、体を張って潰すため、ジョーンズが出場している試合で、流れの中で完全に崩されることはほとんどない。

 ただし、攻撃面ではさっぱりだ。リズムよくパスを回すどころか、簡単なパスミスさえすることがある。

 守備面での貢献が求められ、そこでは貢献しているために、ジョーンズを批判するつもりはない。ただし、彼の組み立て能力が拙過ぎるために、相棒の中盤の選手に攻撃面では負担がかかっておるのも確かだ。

 以上の理由で、上記の3人では、低い位置で起点になることができていないため、前線にボールが渡る回数は少ない。

 そして、ニューカッスル戦においてはウェイン・ルーニー(累積警告)と香川が欠場。代わりに入ったロビン・ファン・ペルシーは怪我あけというのもあり、不調。チチャリートはそもそも起点になれるタイプではない。

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