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前回大会の雪辱に燃えるイタリア。攻撃的なアズーリは“死の組”で通用するか?

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

バロテッリを誰と組ませるか

前回大会の雪辱に燃えるイタリア。攻撃的なアズーリは“死の組”で通用するか?
バロテッリを誰と組ませるか【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 このように、4年越しのプロジェクトで作られたじっくりチームは、6ヶ月後の本大会でも基本形を変えることはないだろう。システムのベースは名レジスタのアンドレア・ピルロを底に配置し、中盤をダイヤモンド型にした4-4-2だ。

 プランデッリ監督いわく、「コンセプト通りのポゼッションサッカーをするには、結局これが一番都合がいい」のだという。デ・ロッシにモントリーボ、そしてマルキージオらが勤勉にプレスをしながらパスを回し、サイドバックが積極的に上がって前線につなげるというパターンが主体だ。

 ただ、このチームは柔軟にシステムを変えることができる。起用するFWのキャラクターによって3トップも使い、さらには後方を3バックにして守備を強化することもお手のものなのだ。日本代表ではザッケローニ監督が3バックを試みていたが、目指すところはこういった柔軟性にあったのかもしれない。

 前線は、間違いなくミラン所属のマリオ・バロテッリを軸に据えてくることだろう。卓越したフィジカルと技術を兼ね備えながら、性格に難ありのトラブルメーカーぶりをセリエAでも発揮しているが、やはり彼が中心となるだろう。

 注目は、その彼を誰と組ますか。故障から復帰し、フィオレンティーナで大活躍中のジュセッペ・ロッシかオズバルドで2トップ、あるいはバロテッリをCFに据えた3トップで、ミランの同僚エル・シャラウィかナポリで好調なインシーニエらをサイドに起用するのか。大会に突入するまで、どんな若手が台頭してくるかも楽しみだ。

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