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前回大会の雪辱に燃えるイタリア。攻撃的なアズーリは“死の組”で通用するか?

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

過酷な環境だがコンフェデの経験が活かせるとき

 ただ、選択肢の多い前線や中盤のメンツに比べ、守備陣は人材難の様相を呈している。キエッリーニやボヌッチらのユベントス勢に続くCB陣が育っていないし、サイドバックもしかりだ。特に右の候補であるアバーテやマッジョは守備能力に欠ける。

 日本はコンフェデ杯で彼らの裏を突き、攻撃を通して主導権を握ることに成功していたが、引き続きここはイタリアの弱点となるかもしれない。

 イタリアにとってもう一つのネックは、グループリーグの会場がマナウスにレシフェ、そしてナターウと、よりによって高温多湿の過酷な地ばかりに当たったということだ。筆者も6月にレシフェで日本vsイタリア戦を取材したが、雰囲気はほぼ亜熱帯だった。

 湿って暑い空気が首にまとわりつき、いるだけでスタミナを消耗するような土地は欧州にはなく、コンフェデ杯では過密日程も影響しコンディショニングに苦労していた。もっともコンフェデの経験は次に活きるはずで、特にイングランドとの初戦では大きなアドバンテージとなるだろう。

 そしてイタリアと日本がともにグループリーグで勝ち上がれば、決勝トーナメント第1回戦で再びあいまみえる可能性もある。コンフェデの際は4-3という点の取り合いになったが、次はどう転ぶのか。日本の評価は高まっており、イタリアの国内メディアの中には日本の決勝T進出を予想しているところも複数ある。その通りになれば、また面白い。


担当記者による分析
目標:優勝
ノルマ:ベスト4

【了】

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