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コパ5回戦、バレンシア対アトレティコは劇的ドロー

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H・ポスティガ、試合終了間際にクルトゥワの牙城を崩す
H・ポスティガ、試合終了間際にクルトゥワの牙城を崩す【写真:goal.com】

7日のコパ・デル・レイ5回戦ファーストレグ、メスタージャでのバレンシア対アトレティコ・マドリーは1-1のドローで終了した。

ピッツィ新監督の到着によって希望を取り戻しつつあるバレンシアと、リーガエスパニョーラの“時のチーム”アトレティコの対戦。ジュキッチ監督解任の引き金となった3週間前のリーガでは、バレンシアが枠内シュートを1本も放つことなく0-3で敗れ去ったが、今回の対戦ではスペインのクラシコの一つにふさわしい争いが繰り広げられた。

試合はバレンシアがボールを保持し、アトレティコが堅守速攻から先制点をうかがう展開となる。サイドを起点に攻撃を構築したバレンシアは12分、ミチェルがジョアン・ペレイラとのワン・ツーから中盤を突破。その折り返しにパレホが合わせたが、曲線を描くシュートは枠の右に外れた。

対するアトレティコは、バレンシアがインテンシティーを落とした25分過ぎに攻勢を仕掛ける。32分にはアドリアンのパスをペナルティーエリア内右で受けたラウール・ガルシアがシュートを放つも、これはGKグアイタの好守に阻まれる。また44分にはカウンターからディエゴ・コスタがペナルティーエリア内に侵入したが、切り返しでもたつきボールを奪われた。前半はスコアレスのまま終了する。

後半もバレンシアがボールを保持する状況は変わらず。52分にはフアン・ベルナトがカットインからミドルシュートを繰り出したが、これはGKクルトゥワのセーブに遭った。劣勢を受けたシメオネ監督はギラボギ、アドリアンに代えてアルダ・トゥラン、セボジャ・ロドリゲスを投入。コケをボランチ、ラウール・ガルシアをトップ下に据え、A・トゥラン、C・ロドリゲスを両サイドに配置した。対するピッツィ監督はミチェルとの交代でフェグリをピッチに立たせ、アタッカーの数を増やした。

そして72分、アトレティコがセットプレーから貴重なアウェーゴールを獲得。左CKをグアイタがクリアし損ね、R・ガルシアがヘッドでグアイタを破った。パンプローナ出身MFは今季の得点数を11に伸ばし、この試合をベンチで過ごすビジャを1得点上回った。

ビハインドを負ったバレンシアは72分、J・ベルナトとの交代でピッチに入ったカナレスがミドルレンジから狙うも、クルトゥワの横っ飛びによってゴールはならず。その後ピッツィ監督はフェデをピアッティに代えて攻勢を強め、シメオネ監督はコケとチアゴを交代させて守備を重視した。

バレンシアは81分、ピアッティがミドルを打ったが三度クルトゥワのブロックに遭い、こぼれ球を拾ったカナレスのシュートはクロスバーを越えた。さらに83分には、フェグリが個人技からペナルティーエリア内に切れ込みボールを叩くも、またもアトレティコ守護神のビッグセーブに阻まれた。

クルトゥワが難航不落の城壁として立ちはだかるバレンシアだったが、ドラマは最後に待っていた。アディショナルタイム3分、グアルダードのクロスをファーで受けたフェグリが内に折り返すと、そこにフリーで詰めていたH・ポスティガが4カ月と7日ぶりにネットを揺らした。劇的な同点弾によって歓喜に沸くメスタージャで、クロス・ゴメス主審による試合終了のホイッスルが吹かれている。

なおアトレティコの本拠地ビセンテ・カルデロンでのセカンドレグは、1月14日に行われる。

Goal.com

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