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連載コラム 10年前

W杯前に知っておくべきブラジルフッチボール。地球の裏側でJリーグを放送した男の足跡(その2)

ビジネスとしては失敗。しかし視聴率は好調

W杯前に知っておくべきブラジルフッチボール。地球の裏側でJリーグを放送した男の足跡(その2)
【写真:田崎健太】

 Jリーグの試合映像はブラジルと違って、多くのカメラを使用し、映像として面白みがあった。選手の汗なども細かに映っていると評価する人もいた。ジーコやアルシンド、多くのブラジル人選手がプレーしており、レベルも低くない――視聴率は急速に上がって行った。

 セリエA中継と肩を並べ、ときに10パーセントを超えることもあった。テレビ・クルトゥーラの番組の中で最高視聴率を獲得したこともある。また、ジーコ、アルシンドなどのサインの入ったユニフォームプレゼントに葉書が殺到した。

――テーマ曲がいい。どこに行けばCDを買えるのか。

 テレビ局にはJリーグのテーマ曲についての問い合わせが入ることもあった。デザインが良く出来ているとJリーグのクラブのユニフォームを欲しがる人間も増えた。

 ノルベルトはテレビ・クルトゥーラで2年間、その後、別のテレビ局で5年間、Jリーグ中継を続けている。

 ビジネスとしては失敗だった。結局、放映権料はノルベルトがずっと負担することになった。

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