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PSG、モナコの大金投入も起爆剤にならず。移籍市場から読む、“寂しい”リーグ・アン事情

バーゲン真っ最中のフランス。時を同じくしてサッカーの移籍市場も開いているが、リーグ・アンはお寒い状況だ。PSG、モナコが大金を投じたことで、活性化に向けて大きな期待を集めたが、それよりも二極化の動きが加速してしまっているようだ。

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

固く閉じられた財布の紐

 現在フランスは年に2回の『SOLDE』、バーゲンセールの真っ最中だ。

 フランスでは、国でセールの期間が決められている。夏、冬、それぞれ5週間ずつで、これ以外の時期に安売りしたい場合は、SOLDEという名称は使えない、年間に何日まで、といった決まり事がある。

 この時期、ショッピングエリアやデパートは大勢の人で賑わうのが普通だけれど、この冬は不景気なのか、せっかくのかき入れ時だというのに閑古鳥が鳴いている店が目につく。

 正式スタートの1月8日の前からこっそり値引きして、在庫を売りさばこうとしていた店もけっこうあったらしい。しっかと閉じられたお財布を開かせようと、どのお店も必死なのだ。

 そして、財布の口が固く閉じられているのは、フットボール界も同じだった。ただ今、冬のメルカートの真っただ中。しかしさっぱり動きがない。

 海の向こうからは、マンチェスター・ユナイテッドがクラブ史上最高額でチェルシーからマタを獲得したという景気の良い話題が伝わってきたばかりだが、リーグ・アンでは、特にビッグクラブがまったくと言っていいほど動いていない。

 ささやかに話題となったのは、6季ぶりにフランスリーグに復帰したジブリル・シセだ。ロシアリーグのFCクバンとの契約満了にともない、コルシカ島のクラブ、バスティアに1年半の契約で加入した。

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