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本田圭佑 10年前

「二流」「遅い」、トリノ戦の本田に現地の厳しい評価並ぶ。不調の要因はミランルーキーが陥る“罠”か

text by 編集部 photo by Ryota Harada

「本田が交代時にはブーイングはなかった」

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セードルフは本田を気に入っている【写真:原田亮太】

 4-2-3-1はザックジャパンと同じシステム。日本代表での中盤も流動的だが、カカ、ロビービョという強力無比なブラジル人コンビと連携がすぐに完成するほど、簡単ではない。

 高度な決定力を武器とする本田はリーグ戦でのゴールが生まれていない。「背番号10」を担うに相応しい違いをまだ見せ切れていないが、ボッチ記者はまだお試し期間であるとも指摘する。

「ベンチのリスクはないと思う。ロビーニョが交代で退いたときにはサポーターはブーイングがあったが、本田が交代時にはブーイングはなかった。そこに違いが見られる。サポーターたちはまだ、本田に時間を与えている。彼が置かれている難しさを察知しているからだ。

 日本人選手がイタリアに来て、とても注目されるチームにいる。ここはペルージャやパルマではない。観衆は分かっている。セードルフは本田のことを気に入っている。指示を実践してくれる選手だし、賢い、スペシャリストでもある。変化を吸収して、消化して、チームに溶け込むことができると思うが、まだ時間がかかる」

 監督の庇護もある。ティフォージ(イタリア語でサポーター)も危機的なチーム状況から補強の目玉に対する視線はまだ優しさに包まれている。ゴールはなくても、まだ猶予期間というところだろう。

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