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今季は既に9ゴール。マインツの熱血指揮官が明かす、岡崎慎司はなぜ得点を量産できるのか?

text by 元川悦子 photo by Ryota Harada

「来季は大迫を獲って、岡崎を右に置くよ」

 トゥヘル監督がシーズン当初、岡崎をサイドに起用したように、日本代表のザッケローニ監督も彼を4-2-3-1の右サイドで使っている。そのことをトゥヘル監督はよく知らなかったようで「前は誰がやっているんだ?」と記者に逆取材してきた。

 候補者の1人が2月にブンデスリーガ2部・1860ミュンヘンの大迫勇也であることを告げると「だったら彼をマインツに取らないといけないな」と冗談交じりに語り始めた。

「岡崎はウイングでも全く問題なくプレーできると思う。私自身も彼を左サイドで使おうと考えたんだから。中央はプレッシャーもきついし、彼にとってはやりやすいんじゃないかな。

 では我々も、来シーズンは1860ミュンヘンからその選手を買って、岡崎を右サイドに置くことにするよ」と、指揮官は嘘とも本当とも取れるような話をしていた。

 近い将来、ビッグクラブへの転身やドイツサッカー連盟のナショナルコーチングスタッフ入りも噂される若き名将と、2014年ブラジルW杯を目前に控えた日本代表の攻撃のキーマンにとって、EL圏内浮上は目先の最重要テーマ。

「ハノーファー、シャルケ、レバークーゼンと、2~3月の3連戦が大きな山場ですね」と岡崎もこの局面の重要性を強調する。その第一弾のハノーファーは勝利したからこそ、残る2つも何とか勝ち点を積み上げて、目標を力強く引き寄せてほしいものだ。

【了】

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