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2014補強診断 10年前

アルビレックス新潟、2014補強診断。川又らの活躍次第ではACL圏内も狙える

text by 編集部 photo by Kenzaburo Matsuoka

急成長を遂げたエース、川又堅碁

アルビレックス新潟、2014補強診断。川又らの活躍次第ではACL圏内も狙える
川又堅碁【写真:松岡健三郎】

 12年6月に就任した柳下正明監督の元、前線からのハイプレスと速い攻守の切り替えで主導権を握るサッカーを展開。

 中盤では、レオ・シルバがボール奪取数でリーグトップを記録するなど、攻守にわたって存在感を発揮し、地元・新潟市出身の田中亜土夢が左サイドで攻撃の起点となる活躍を見せた。

 鈴木大輔と石川直樹が抜けた守備陣では、大井健太郎がシーズンを通して好パフォーマンスを見せ、日本国籍取得によって後半戦以降レンタルから復帰した舞行龍ジェームズが大きく貢献した。

 そして、この快進撃の立役者は川又堅碁だ。相棒の田中達也とともに前線で積極的なチェイシングを見せただけでなく、リーグ2位の23得点を挙げるなど急成長。それまでエースだったブルーノ・ロペスを余剰戦力に変え、ベストイレブンにも選出された。

 特筆すべきは、第33節アウェイの日産スタジアムで行われた横浜F・マリノス戦。横浜FMが勝てば優勝が決定するため、Jリーグ史上最多の6万2632人が詰めかけた大一番で川又と鈴木武蔵が得点を挙げて2?0の快勝を収めた。

 とはいえ、地方クラブが躍進すれば主力に注目が集まるのが宿命。守護神の東口順昭がガンバ大阪へ、ゲームキャプテンを務めた三門雄大は横浜F・マリノスに引き抜かれた。

 今シーズンの陣容で不安が残るのは、やはりゴールキーパーだ。G大阪へ移籍した東口は、相次ぐ負傷によって1年を通して活躍することは少なかったが、セービング力に加え、足下の技術や飛び出しの判断、ハイボール処理も抜群で実力はJ1トップクラス。

 昨季は負傷から復帰した7月6日の第14節・柏レイソル戦から全試合でゴールマウスを守り、後半の快進撃を支えた。前述の第33節・横浜FM戦では、好セーブを連発して勝利に貢献した。

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