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【連載】サッカー近未来小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』<第一話> 東京湾岸地区の弱小貧乏プロサッカークラブ、銀星倶楽部とは……!?

“従来にないサッカー近未来小説を世に送り出す”という、サッカージャーナリスト後藤勝による意欲的な新連載第二回。主人公・群青叶(ぐんじょう・かなえ)は久しぶりに日本へ帰国し、今際の際にある父からの半ば強引な頼みにより、プロサッカークラブ銀星倶楽部にかかわることになるのだが……。

前回までのあらすじ

【連載】サッカー近未来小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』<第一話>
Illustration by Katsura TAKADA

 パラグアイのクラブ「リベルタ」に所属する日本人サッカー選手「群青叶(ぐんじょう・かなえ)」は、南米大陸二大カップ戦のひとつ、コパ・スダメリカーナ遠征に参加すべくコロンビア西岸の都市カリにやってきていた。

 ベスト8進出をかけた決勝ラウンド、PKを外したことでサッカー賭博に大番狂わせの結果を招いた群青は、大量の資金流出を余儀なくされた麻薬密売組織の怒りを買い拉致される。もう終わりかと観念する群青。

 しかしアジトに監禁された群青がいままさに処刑されようとした瞬間、建物の壁が壊れ、その場にいた組織構成員の大部分が倒れた。生き残った者たちも外からの攻撃で掃討される。

 群青の名を呼ぶ日本語の声。助かったと安堵する間もなく、すぐ近くで大きな爆撃音が轟いた。これをきっかけに空と地上とを問わず火線が飛び交い、辺り一面は大規模な戦争状態に突入してしまう。その場にいては危ないと群青は駆け出す。ジグザグにカリの街を走り、銃弾をかわすうち、横路に逸れた彼を待っていたのは行き止まりだった。

 命からがら逃げ出した群青は乗り越えてきた背後の壁を破壊され、なおも逃げる。そして曲がり角で麻薬密売組織側の兵士らしき男に出くわす。血走った眼には殺意が溢れていた。刃による一撃を避けきれずけがを負う群青を、間一髪のところでユンボが救う。

 重機に殴打され気を失った兵士に麻酔弾でとどめを刺す東洋系の男は、先刻麻薬密売組織のアジトで群青の名を呼んだ、あの人物だった。男は群青をオスプレイ型のティルトローター機に乗せ、脱出する。機体は米軍のもののようだ……と、そこまでを認識すると出血のため朦朧とし始める群青。やがて間もなく、意識は失われた。

続きは、サッカー近未来小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』特設サイトで。

エンダーズ・デッドリードライヴ

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