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Jリーグ 10年前

英国人が語る、日本人が気づきにくい日本サッカーの成長と世界に誇るべき魅力

text by 海老沢純一 photo by Kenzaburo Matsuoka

「30年間変わらないことは、サッカーへの純粋な気持ち」

――マイケルさんの来日以来、変わっていない日本サッカーの魅力はどんな点ですか?

「30年間変わらないことは、サッカーへの純粋な気持ち。サッカー協会もJリーグも、サッカー経験を持つ人が上に上がっています。社会的な地位のためでは無くね。

 さらに、サッカーのために努力してきたことが他の国よりかなり目立つと思う。悪い面が本当に少ない。汚い面とか、全部が外の話です。本当にサッカーのためにやってきたと感じますね。

 それは、非常に尊敬する面です。サッカーのため、地域のため、100年構想のこと、絆のこと、誠実だと感じます。普通は、このようなことは適当に言うことです。格好つけて。もちろん、100%誠実な人はいないけどね。そういう純粋な面が非常に魅力ですね。

 また、日本の速い走り、パスサッカー、個人技、セットプレーは非常に大きな魅力です。それは変わらない」

――では、逆に一番変わった点は?

「単純にプロフェッショナリズムです。いい面も悪い面も含めて。意識が職人的な意識に変わったと思います。皆、非常に良い仕事をしようとしている。遊ぶだけでは無くね」

【了】

プロフィール

マイケル・プラストウ
1959年、英国ウェスト・サセックス州のクロウリー出身。1980年の来日以来、30年以上日本サッカーを見守っている。1991年からはイギリスのサッカー専門誌「World Soccer」の駐日記者として、日本代表、Jリーグを取材。日本サッカーの魅力を世界に発信している。また、NHK国際局などで、放送原稿の執筆、翻訳業務を担当。群馬大学、日本大学の講師も歴任。著書に「FOOTBALL ENGLISH―サッカーを愛するあなたに捧げる用語と写真」ほか多数。

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