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本田圭佑 10年前

伊紙が本田に前向きな論調。「EL出場権獲得のキーマン」「忍耐強く練習すれば、このチームに在籍できる」

text by 編集部 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

辛辣なカルチョの国で、ポジティブな論調は追い風

伊紙が本田に前向きな論調。「EL出場権獲得のキーマン」「忍耐強く練習すれば、このチームに在籍できる」
アドリアーノ・ガッリアーニCEOは歴史ある背番号10を本田に渡したことを後悔していないという【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 最終段落は「我慢」というテーマで締められている。

 2つの小さくない出来事がある。2017年に契約が切れる本田だが、1ヵ月前まではミランに残留することが疑問にさえなっていた。だが昨日、ガリアーニは明かした。「アジアで最高の選手に10番を与えたことを悔やんではいない」と。

 ミランのJunior Tim Cupのお披露目に出席していたCEOは、さらにこう話した。「我慢が必要。リーグもチームも変わった。ロシアのチームから来てすぐに慣れることはできなかった」。そして「才能のある選手」とも付け加えた。

 本田はプロフェッショナルにプレーしている。毎日彼をみている者は、懸命に練習、実践する選手だと讃えている。戦術的にも人間的にも早く溶け込もうとしている。細かく、正確で、エレガントだと評価も高い。

 イタリア語も週2回、勉強している。受け入れられるレベルになれば、すべては楽になる。マスメディアよりもチームメイトに。圭佑は内向的な性格で、報道陣とおしゃべリするのは好きではないようだが、先週のガゼッタでのインタビューは特別、素晴らしかった。

 それでもスタディオ・ルイジ・フェラリスでの試合後は、我慢強く取材する日本人記者に一言も話さなかった。日本全体が誇りに感じているが、彼はちょっと寡黙なのだ。

 アドリアーノ・ガッリアーニCEOは歴史ある背番号10を本田に渡したことを後悔していないという。だが、本格的な成功にはまだ時間がかかると見ている。

 我慢できるチーム状況になったことは本田にとって朗報だろう。イタリア語も週2回、家庭教師をつけて勉強しているという。辛辣で有名なカルチョの国で、ポジティブな論調で語られるようになったことは、本田にとって追い風であることは間違いない。

【了】

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