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マンU不振、モイーズだけの責任か? 賛否両論の監督解任だが、現地識者が声を揃える“選手の裏切り”

マンチェスター・ユナイテッドがモイーズ監督を解任した。成績不振は明らかだが、シーズン途中、しかも6年契約の1年目ということもあり、現地識者の意見は割れた。だが、声を揃えることもある。選手の“裏切り”だ。

text by 藤井重隆 By Shigetaka Fujii photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

クラブ歴代3番目の短命

マンU不振、モイーズだけの責任か? 賛否両論の監督解任だが、現地識者が声を揃える“選手の裏切り”
正式に新監督が見つかるまで、選手兼コーチのライアン・ギグスが暫定的に指揮【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 現地時間22日朝8時半過ぎ、マンチェスター・ユナイテッドはデイビッド・モイーズ監督の解任を発表した。26年間指揮を執ったアレックス・ファーガソン前監督に指名されて引き継いでから、たった10ヵ月でのスピード解任劇となった。正式に新監督が見つかるまで、選手兼コーチのMFライアン・ギグス(40)が暫定的に指揮を執る。

 監督解任を受けて、1軍コーチのスティーブ・ラウンド氏とジミー・ラムズデン氏も退任したが、1軍コーチのフィル・ネビル氏とGKコーチのクリス・ウッズ氏はクラブに残留した。

 モイーズ氏はユナイテッドと6年の長期契約を結んでいたため、多額の違約金が発生すると見られている。通算51試合での解任は、暫定監督を除いた正式監督でクラブ歴代3番目に短い就任期間となった。

 ユナイテッドはリーグ戦4試合を残して現在7位につけており、プレミアリーグ史上最低勝ち点を記録することが決まっている。モイーズはホームでのリーグ戦で6敗(78年以来の最低記録)を喫したほか、FA杯3回戦でスウォンジーに早期敗退し、リーグ杯準決勝ではサンダーランドに敗退した。

 今年3月には、一部サポーターが本拠地オールド・トラッフォードで行われたアストンビラ戦で試合開始と共に小型飛行機をスタジアム上空に飛ばし、ファーガソン前監督に選ばれたことから「Chosen One=選ばれし監督」の対義語に当たる「Wrong One=間違った監督―Moyes Out=モイーズ出て行け」という横断幕をなびかせた事が話題となった。

 ユナイテッドは1995年以来となるチャンピオンズリーグ(CL)欠場が確定し、今季7位以下で終えれば90年以来、欧州大会出場権獲得に失敗することとなる。

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