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W杯チケット違法販売、300億円超える巨額マネー動く。警察当局は胴元がFIFA上層部いると確信

text by 編集部 photo by Getty Images

嫌疑のかかる企業の株主はブラッター会長の甥

「マッチ」は、ブラジルの警察によってチケットが押収されたことで4企業に対する販売を中止したと発表した。4企業は、最高責任者ラミン・フォファナ容疑者がリオで逮捕されたアトランタ・スポルティフ、リライアンス・インダストリーズLtd、ジェット・セット・スポーツ、パモジ。

 リライアンスはインド最大の企業の一つで、ジェット・セットは米ニュージャージー州に、パモジはナイジェリアに拠点を置く企業であるという。

 しかし、同紙によれば、警察はフォファナ容疑者がFIFAや「マッチ」と関係を持っており、法外な値段で違法に販売されるチケットの胴元が「より上層部の誰か」であると確信しているようだ。

「マッチ」は、W杯チケットの主な提供者で、2010年と2014年のW杯チケットを独占販売する権利を得るために1億4000万ポンド(約243億8540万円)を支払っている。また、ブラッター会長の甥であるフィリップ・ブラッター氏は、「マッチ」の株主である会社の社長である。

 W杯チケットを転売することはFIFAの規則に違反する行為。警察は、捜査において電話を傍受した結果、約5万件の情報を得たと述べた。捜査への協力を要請されたFIFAは、スタッフや関連企業の電話番号リストを提供したと発表。「マッチ」も含まれている。

 W杯における300万枚以上のチケットのうち、44万5500枚は「マッチ」に割り当てられた。チケットの販売規則に基づけば、企業への接待用のチケットであっても売れ残った場合には一般市民が利用可能となるように返還しなければならない。

 警察は、チケットが転売されることによって、1試合につき26万3000ポンド(約4580万円)の利益を得ていると見積もっている。

【了】

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