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2位浮上! 好調の川崎フロンターレを支えるゲン担ぎのキーアイテムはバリカン

text by いしかわ ごう photo by Asuka Kudo / Football Channel

「刈ったら(鳥栖に)勝った」

 中断明けからヘアースタイルを一新していた登里。第16節のサガン鳥栖戦前日に、サイドの耳周り部分をバリカンで刈り上げてから試合に臨んでみたところ、自身が今季初ゴールを記録。その得点が貴重な決勝点となったというのである。

「刈ったら(鳥栖に)勝った」ということで、第17節のアルビレックス新潟戦前日でも続けたところ、こちらも勝利。しかし第18節柏レイソル戦ではうっかり刈り上げをせずに臨んだところ、チームは1-4と大敗。そこで再び前日の刈り上げを実行したところ、第19節浦和レッズ戦では見事に勝利。第20節セレッソ戦でもしっかり行って白星を飾っている。現在4戦4勝の勝率100%のゲンかつぎに、セレッソ戦の試合後には「神話、継続ですね」と登里も笑顔を見せていた。

 なお、この試合前日の刈り上げは本人ではなく、チームメートが行っている。主に担当しているのは大島僚太で、浦和戦だけ新人の谷口彰悟が行ったそうである。「だいたいリョータにやってもらってますね。コミさん(小宮山尊信)とかにやらせたら怖いので、そこは人を選んでますよ」とは登里本人の弁。バリカン技術に大差はないため、性格重視で人選しているようだ。

 毎週のように指名され、試合前日に先輩の刈り上げを行っている大島に話をきくと、「最近は、細かいんですね。『まだ(深く)いける』って指示をしてきます」と話しており、登里からの要求はディテールに及び始めており、要求もかなり上がっている模様。足元の技術だけではなく、手元のバリカン技術も鍛えられているようだ。

 川崎フロンターレを支えている「刈ったら勝った」のゲン担ぎ。果たしてどこまで継続できるか、楽しみである。

【了】

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