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“もみ消された”クリロナの暴行。リーガに影を落とすレアルとスペインサッカー協会の黒い蜜月

text by 山本美智子 photo by Getty Images

シメオネが感じた疑惑とロナウドの暴行

“もみ消された”クリロナの暴行。リーガに影を落とすレアルとスペインサッカー協会の黒い蜜月
シメオネは、「自らが間違いを犯したのだから、その罰を受けるのは当然」としながらも…【写真:Getty Images】

 リーグにおける闇は、未成年移籍問題だけではない。先日、レアル・マドリーとアトレティコ・マドリーがスーパー杯を賭けて戦い、今季の初タイトルは周囲の予想を裏切り、アトレティコに軍配があがった。

 その試合中、シメオネ監督が第四審判の後頭部を叩いて退場にあったことは、試合を見ていたなら知っているだろう。まだ処分が出ていないが、4試合から8試合の謹慎処分になるだろうと見られている。

 シメオネは、「自らが間違いを犯したのだから、その罰を受けるのは当然」としながらも、「昨季、受けたイエローカード5枚を数えたら、レアル・マドリー戦で2枚、バルセロナ戦で2枚、マラガ戦で1枚。マドリーとのリーグ戦で退場処分にあい、マドリーとのチャンピオンズリーグ戦でも退場させられた。なにか、おかしなことがあると感じる。いつも、彼らとの時ばかりだ」と、疑惑を隠さずに話した。

 この疑問は、ロナウドの暴力行為を見た後では更に膨らむ。スペインスーパー杯で、試合終了前の94分に、CKからのサインプレーを受けようとしたゴディンにロナウドが殴り掛かってそれを阻止したのは、ご存知だろうか。

 映像は、ゴディンを2回拳で殴り、1回は肘鉄を食らわせ、合計3回の暴力行為を犯すロナウドをはっきりと映し出している。ゴディンは当然、その勢いで倒れ、痛みに声をあげ、余りにも露骨な暴力行為に、アトレティコの選手はロナウドの退場を求めたが、主審はイエローカードを出すにとどめた。

 その理由には「ロナウドが対戦相手を押した」とある。話はここで終わらない。

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