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代表 9年前

EURO開催国フランス、予選免除で親善試合も貴重な「実戦」。ゴール量産中のジニャックは2年後の本大会でも輝けるか

text by 小川由紀子 photo by Yukiko Ogawa , Getty Images

多くのファンが注目するジニャック

EURO開催国フランス、予選免除で親善試合も貴重な「実戦」。ゴール量産中のジニャックは2年後の本大会でも輝けるか
試合後、誰よりも早く、ミックスゾーンに現れたマンダンダ【写真:Yukiko Ogawa】

 ベンゼマが開始3分に先制点という、のっけからファンの視線を釘付けにするシナリオでフランスがリードを奪うと、後半にも、ノッているポグバが2点目を追加。PKで1点を返されたが、フランスが2-1で逃げ切った。

 ロナウドも何度かゴールに迫って観衆を沸かせたが、得点は奪えず。51分、フリーで打ったヘディングシュートは格好のチャンスだったが、マンダンダの横っ飛びワンハンドセーブに阻まれた。

 試合後、誰よりも早く、シャワーも浴びずに泥だらけのユニフォーム姿でミックスゾーンに現れたマンダンダは、好セーブを讃えられて「自分のセーブというより、全員で守り抜いた結果。でも、(ロナウドのような)強敵を封じられたことは、チームの士気を高める上でもよかった」と謙虚に話した。彼の言葉どおり、予選なしで2年後のトーナメントに挑むフランスにとっては、ひとつひとつ勝ち星を重ねて、自信を積み上げて行くことが何よりも糧になる。

 と、結果はメデタシだったのだが、おそらく今回のインターナショナルマッチデーでファンが観たかったのは、現在、リーグ1の得点ランク首位に立つ絶好調男、アンドレ・ピエール・ジニャックだったのではないだろうか。

 開幕から9試合で9得点と好調なジニャックは、フットボール・オブザーバトリーというスイス拠点の調査会社が、ポジションごとに集計したランキングで、クリロナ(3位)やメッシ(5位)を差し置いて、現在フォワード部門で堂々の欧州ナンバー1にランクされているのだ。

 選考基準は、得点数だけでなく、決定力、危険度、プレーの勢い、パスの配球、ボール奪取力、タフさ等が考慮されたもの。すなわち今季の序盤戦で、ジニャックが欧州でもっともパフォーマンスの高いストライカーであることが証明されたことになる。

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