インテル会長トヒル「イタリアは差別の国ではない」。サンプドリア会長らの発言にも寛容な姿勢
2014年11月11日(火)7時10分配信
イタリアでは8月にFIGC(イタリアサッカー連盟)会長のカルロ・タベッキオが選手に対して「バナナを食べていた」と人種差別的発言で問題となった。
さらに先日、サンプドリア会長のマッシモ・フェレーロ氏がインテルのエリック・トヒル会長に対して「あの“フィリピン人”を追い出せ」と発言。2006年トリノ冬季五輪の委員長エヴェリーナ・クリスティリンも『ハフィントン・ポスト』のコラムで、同じくトヒル氏を「太ったインドネシア人」と呼ぶなど問題が頻発している。
しかし、当のトヒル氏は「イタリアは差別の国ではない」と擁護するようなコメントをしている。10日付けでニュースサイト『Football Italia』が伝えている。
「私は背が高くないし、これ以上は伸びない。身体も細くない。ほとんどの人から見たら、私の容姿は決していいものではない。それは事実で否定しない」
「だけど私はインテルが、そしてセリエAがまた世界のトップになるよう懸命に働いているんだ」とトヒル氏は語る。
自身に向けられた差別的発言に対しても、真摯な態度で向き合っている。
今回の問題も、フットボールに対して情熱や愛情を持っているからこそ起きたと寛容な態度を貫いている。
「フェレーロからは謝罪を受けた。間違った意図で伝わってしまったとね。私は彼を招待して、お互いセリエAの将来について大事な話し合いをしたよ」
スキャンダルの多さやリーグのレベル低下が叫ばれるイタリアサッカー界。こうした問題が一日でも早くなくなることを期待したい。
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