230万人の内、8割が独立に賛成
9日、バルセロナを首都とするカタルーニャ州では、スペインからの独立の意思があるかを問いかける大型の住民投票が行なわれた。この非公式の住民投票に、最終的には230万人が投票し、実にその8割が独立を求める声を出した。
その中の一人が、現バイエルン・ミュンヘン監督のジョセップ・グアルディオラだった。バイエルンの試合前日記者会見で投票について聞かれたグアルディオラは、試合後に投票のためにバルセロナに戻ると明言。
実際、投票場に姿をみせたグアルディオラは、投票を歴史的瞬間と捉え、「(ここまで来るのは)長かったが、ようやく僕らはここにいる」と喜びにあふれる表情を隠さなかった。
「僕らは少数じゃないし、(すぐに散る)一夏の花でもない。純粋に耳を傾けて欲しい人達がたくさんいる。これだけの人達が望んでいるのに、それを阻む法律はないし、政治家の仕事は(人々の声に)耳を傾けることだ」と話したグアルディオラのことばは、多くのカタルーニャ人の声をまさに代弁したものだった。
FCバルセロナで行なわれるホームゲームは、前半17分(最近は後半17分にも)になると、In-de-pendencia!(インデペンデンシア、独立の意)と独立コールが響き渡る。
スペインに民主主義が訪れる前、フランコ独裁政権だった当時、言語弾圧にあっていたカタルーニャ語を唯一、叫ぶことが許された場所、カンプノウで、今、再び、人々が声をあげているのだ。
230万人といえば、スロベニアやカタールなどより人口は多い。投票したのは州の約3分の1であり、本来のカタルーニャ全体の人口は約755万人。香港やイスラエル、ブルガリアなどより多く、スイスとの差は10万人に満たない。