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チームの低迷とともに守備的な役割へ…。“キャリアの分岐点”に立つ本田

text by 編集部 photo by Getty Images

チームの低迷とともに守備的な役割へ…。“キャリアの分岐点”に立つ本田
本田圭佑【写真:Getty Images】

 FW本田圭佑の所属するミランは、23節を終えて勝ち点30の11位に沈む苦しい戦いを強いられている。

 特に、年明け以降は7試合で1勝3分け4敗と最下位パルマ戦でしか勝利を挙げられていない。22日のチェゼーナ戦の結果次第では、インザーギ監督の去就も危ういことを地元メディアは報じている。

 また、本田自身も苦しい状況にある。今季序盤は右ウイングとして起用され、7試合で6得点を記録するなどチームをけん引する活躍を見せた。

 しかし、その後は“右肩下がり”。特に、アジアカップを終えて合流して以降は、4-4-2のシステム変更などの影響もあって守備のタスクを強いられている。

 7日のユベントス戦では、トップ下という本職に配置されながら、その役割はピルロのマークというもの。チームは1-3と敗戦を喫したが、本田自身は勤勉かつ万能な選手であるため、この役割も確実にこなした。続くエンポリ戦でも守備面で高い貢献度を示していた。

 一方で両試合ともに試合後の地元紙による評価では、攻撃面で貢献できなかったことをやり玉に挙げられ、低い評価が並んでいた。その結果、地元メディアはチェゼーナ戦の先発予想から本田の名前を外している。

 本田は背番号10を背負う攻撃的なプレイヤーであるだけに、厳しい目で見られるのは当然といえる。

 それでも自らの特徴を100%発揮して低調だったのであれば仕方ないが、監督から指示された仕事を確実にこなしながら戦犯扱いされる現状は本田にとっても不本意なはず。

 かつてパルマに所属した中田英寿氏は、サイドで守備への貢献を求めるチェーザレ・プランデッリ監督に対して、攻撃的なポジションでの起用を求めて袂を別った。

 本田としても、指揮官の交代があろうとなかろうと今後も守備的な役割を求められれば、選手としての対外的な評価や本人のモチベーションにも影響が出る可能性も高い。

 今後、本田はシーズン終了まで守備的な役割を貫くのか、序盤同様に攻撃的な役割を求められる流れに戻るのか。はたまた、本人が自らの希望を主張するのか…。

 いずれにせよ、本田は「キャリアの分岐点」にいるといえる状況だ。

【了】

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