フットボールチャンネル

香川真司 9年前

時代の行方を賭けた一戦、香川は先発へ。クロップ体制の集大成「奪われたら奪い返す」。その中心として

ドイツサッカーのみならず、世界のサッカーシーンに大きな影響を与えたチームの最終戦がいよいよ訪れる。ユルゲン・クロップ監督がドルトムントの指揮官として戦う最後の試合となるドイツカップ決勝戦。この時代の行方を賭けた一戦に香川真司は先発が濃厚だ。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

優勝=ドイツNo.2。ドルトムントは定位置を守れるか

20150530_klopp_getty
ユルゲン・クロップ監督【写真:Getty Images】

 一つの時代が終わる。2015年5月30日、ベルリンで行なわれるDFBポカール決勝戦で、ドルトムントはヴォルフスブルクと対戦する。既に引退と辞任を表明している前主将ケールと指揮官クロップにとって最後の試合である。

 28日付のキッカー紙にミヒャエル・ツォルクSDは「ユルゲン・クロップの引き際を輝かしいものにする」とコメントを残した。ドルトムントのモチベーションは高い。ツォルクSDは「再び決勝で勝利する時が来た」と続けている。クロップの勇退を、12年以来の優勝で飾るつもりだ。

 しかしクロップの時代の終わりは、ヴォルフスブルクに新しい時代を譲ることになるのだろうか。12年末からアロフスSDとヘッキング監督が就任して以来、着実に成長を遂げてきたヴォルフスブルクは、今季のリーグ戦を2位で終えることに成功した。

 ブンデスリーガの2位は、王者バイエルンの対抗馬であることを意味する。ドルトムントは定位置を奪われた格好だ。キッカー紙は「VfL(ヴォルフスブルク)はその資金力でNo.2とバイエルンの追随者の位置に定着する可能性がある」と記している。ヴォルフスブルクに優勝を許すことは、そのままドイツNo.2の座を譲ることになる。

 つまり今回のポカール決勝は、時代の行方を賭けた一戦でもあるのだ。

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top