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代表 9年前

日本に惨敗。なぜイラクは拍子抜けだったのか? 主力選手が語るピッチ外の大きな問題

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

「日本はイラクにとってお手本とすべき存在」

 イラクの日常生活に影響を与える、フットボールとは無関係の様々な問題がその国のリーグと代表チームの運営を妨げていることは言うまでもない。カシムもそれに異議を唱えようとはしないが、選手や組織のプロ意識の欠如までがチームの成長を妨げる要因として引用されるべきであるとは感じていない。

「国内情勢の影響はあると思う。しかし、あるレベルまでくれば、我々はピッチの上で戦うために100%を出し切るフットボールをしていく必要がある」

 また、24歳のカシムは、日本のGKコーチであるリカルド・ロペス氏がキックオフ直前に相手チームをサポートしてくれた話をした。

「私の兄弟は日本におり、岐阜に2年間住んでいる。彼はここ(日産スタジアム)まで来たものの午後6時までチケットを持っていなかった。私が日本のGKコーチにたずねると、ありがたいことに一枚用意してくれた」

 カシムは本当にイラクがW杯にチャレンジする準備をしたければ、母国の連盟がJFAの活動を見習うべきだと信じている。

「日本はアジアカップでも素晴らしく、今日も試合を支配していた」

「彼らがアンビリーバブルなチームだということは以前から話していた。20年前の日本はそれほど素晴らしくなかったが、現在の進歩はとてつもない。彼らはイラクにとってお手本とすべき存在であり、イラクの連盟が彼らから学ぶことを願っている」

【了】

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