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再編迫られるマルセイユ。オーナー17歳息子がリヨン会長と“口喧嘩”も…一転好都合の理由とは?

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

最大の焦点はビエルサ監督の去就だが…

再編迫られるマルセイユ。オーナー17歳息子がリヨン会長と“口喧嘩”も…一転好都合の理由とは?
最大の焦点はマルセロ・ビエルサ監督の去就【写真:Getty Images】

 2人とも昨季は大きな活躍はなかったが、とくにバチュアイはシーズン後半に向けてパフォーマンスは上向きになってきたから、主砲を任されることになれば、新シーズンはゴールを量産できるポテンシャルはある。しかしヨーロッパリーグ出場も控えた新シーズン、支柱になれるリーダーの存在は不可欠だ。

『リーダー中のリーダー、チェルシーを退団したOBのドログバ復活!』という夢のシナリオも囁かれたが、十分なサラリーを用意できるはずもなく、本人から「その気はない」との回答があった模様だ。

 そして、最大の焦点でもあるビエルサ監督の去就だが、先日ラジオ番組に出演したラブルーヌ会長によれば、まだ正式な決定こそないものの、「来季彼が指揮をとらないことはまず考えられない」とのことで、おそらく継続となりそうだ。
 実際、ビエルサ監督は、リーグ終了後もバカンスの日程をずらしてまで来季のチーム作りについてのミーティングを重ねていたという。

 昨季、マルセイユは4勝4敗だった“魔の4月”の不振により、ポディウムから脱落。自らの戦略に絶対の自信を持っていたビエルサ監督にとっては、EL出場権こそ死守したとはいえ、不完全燃焼なエンディングだった。

 このまま立ち去るよりも、もう一度チャレンジを挑みたいと思うのがEL LOCOだろう。となれば、主要メンバーがガラリと入れ替わり、より指揮官の意向を反映したチームを作れる新シーズンの状況は好都合ともいえる。

 開幕戦でいったいどのようなメンバーがピッチに並ぶのか。PSGの連覇を食い止める刺客となれるのか? このオフシーズン、最注目となりそうなマルセイユだ。

【了】

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