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再編迫られるマルセイユ。オーナー17歳息子がリヨン会長と“口喧嘩”も…一転好都合の理由とは?

2014-15シーズン、優勝争いを演じながら終盤の失速で4位に終わったマルセイユ。今夏の移籍市場では主力選手の半数を失う可能性も高まっている。しかし、チーム崩壊の危機も一転して好都合ともいえる状況となった。

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

2本柱に加えてDFの要も失う危険性も

再編迫られるマルセイユ。オーナー17歳息子がリヨン会長と“口喧嘩”も…一転好都合の理由とは?
ピエール・アンドレ・ジニャック(左)とアンドレ・アイェウが揃って離脱【写真:Getty Images】

 ようやく長いシーズンが終わったと思ったのに、国際Aマッチ、南米チリではコパ・アメリカ開催とまだまだバカンスはおあずけのフットボーラー達。

 そして、ピッチの外でも、彼らの代理人たちは携帯電話を握りしめて忙しなく活動している。プレシーズンのメルカートは、これからが本番だ。

 リーグ1で、この夏大々的なチーム編成が行なわれそうなのが、マルセイユ。21得点をあげて昨季のチーム得点王となったストライカーのピエール・アンドレ・ジニャックと、育成所上がりで10年間(うち2シーズンはロリアン、アルルにレンタル)マルセイユに所属した最古参メンバーのアンドレ・アイェウが揃って離脱。

 ここ数年、チームを支えてきた2本柱を一気に失う上に、すでにリヨンへの移籍が決まったDFモレルを皮切りに、この後も大移動が起きそうな気配だ。

 まず、モレルと同様、リヨンが目をつけているのがセンターバックのエンクルー。ライバルから戦力を引き抜くことで、敵をマイナスにして、自軍をプラスにするあたり、リヨンのオラス会長の策士ぶりがうかがえるが、モレルのみならず、昨季もチームMVP級の働きをしたエンクルーまで引き抜かれることになっては、マルセイユ陣営にとっては不愉快極まりない。

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