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【独占取材】オランダで挑戦を続ける新たな“サムライ”。目指す夢は「日本と海外の架け橋」

text by 舩木渉 photo by Getty Images , Editorial Staff

「予想外にうまくはまった」新たなポジションへの挑戦

【独占取材】オランダで挑戦を続ける新たな“サムライ”。目指すは「日本と海外の架け橋」
クラブでは本職のウイングではなくサイドバックとしてプレーしている【写真:Getty Images】

――ピッチ内で日本とギャップを感じた部分はありますか?

「うちは4-3-3をメインにしているのですが、甲府の場合だとウインガーが中に入る動きを求められる一方、ドルトレヒトでは『ウインガーは外に張っていろ』と言われます。僕は元々ウイングをやっていたので、最初は彼らの要求がしっくりこなかった。『何でだろうな』と思いながら、自分なりに解釈するまで時間がかかってしまいました。自分から疑問をぶつければ、『うちのチームのやり方は…』と話してくれますけどね。チームの求めているプレーをしないと使ってもらえないので、新しいやり方を頭に叩き込むのが大変でしたね」

――本職はウイングという話が出ましたが、サイドバックをやり始めたのはいつごろからでしょうか?

「昨年11月、VVVのセカンドチームと試合をしたときに、ちょうどサイドバックの選手が怪我をしていて、代わりとして人生で初めてやってみたら予想外にうまくはまったんです。そこからずっとサイドバックですね」

――サイドバックを任されるのに不満はないですか?

「これまでは得点を決めることを考えていましたが、最近は相手を止めるのも楽しくなってきました。最初は全然何もわからなかったので、素人同然でしたが、自分が対峙してきたサイドバックの嫌だったところをなるべく思い出したり、上手い選手のビデオを見て研究したりしながらやっています」

――参考にしている選手はいますか?

「初めに参考にしたのは日本人です。内田篤人さんとか。裏を取られるのがすごく嫌なので、リベリーやロッベンと向き合った時にどうやって守るのか、嫌な動きをする相手に対してどんなポジションを取っているのか、そういったところに注目して見ていました。外国人の選手を真似しようとすると身体能力が全然違うので、日本人の方が真似しやすいですね」

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