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本田圭佑 9年前

本田へのブーイングが意味するものとは。一度は熱狂も…不満募らすサン・シーロのファン

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

指揮官はチームの勝利を評価

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チームの勝利を評価したミランのミハイロビッチ監督【写真:Getty Images】

 もっとも今日に関しては酷評ばかりでもない。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』電子版のマッチレポートに寄せられた書き込みを見ると「攻撃では相変わらず潜伏していたが、前節よりは良くなっていたのは確か」「疑いが晴れたわけではないが今日は良かった」という書き込みもあり、他チームのファンだと思うが「本田に対するブーイングは恥ずかしい」と書いていたものもあった。

 いずれにせよ、結果で納得させるしかない。乱れたトラップで余計なタッチが増え、スピードダウンにつながっているシーンが度々あったのは確かに気になった。カウンターの場面でサポートが得られず、キープしてタメを作りたくなるのもわかるが、少ない人数で攻撃を完結するプレーも局面によっては必要だろう。フリーで走ったところにパスの来ない連係面も含めて、練習を通して改善すべきことはあるようだ。

 とりあえず一番重要だったのはチームの勝利。ミハイロビッチ監督は「2失点を献上したことは別としていいゲームができたし、インテル戦での内容を繰り返すことができた。これまでの試合と比べてチームとしてずっと良かった」と評価した。

 その中の一ピースとして機能したことは、最低限のアピールはできたことを意味する。ただやはり、アンドレア・ベルトラッチが戻ってジャコモ・ボナベントゥーラをトップ下に上げられるような状況ができる前に、攻撃面での結果が欲しいところだが…。

【了】

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