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スロバキアが独立後初のEURO出場。ハムシクが母国をフランスへ導く

text by 編集部 photo by Getty Images

スロバキアが独立後初のEURO出場。ハムシクが母国をフランスへ導く
マレク・ハムシク【写真:Getty Images】

 EURO予選の最終節が12日に行われ、グループCの2位を狙うスロバキアはアウェイでルクセンブルクと対戦した。

 グループCの首位はスペイン、そして本大会出場権を自動的に獲得する2位の座をウクライナとスロバキアが争っていた。前者は最終節でスペインに敗れており、スロバキアは勝てば突破が決まる。

 だがスロバキアはここ3試合無得点が続いていた。それでも格下ルクセンブルク相手には序盤から怒涛の攻めでゴールをこじ開けにいく。すると24分、ペナルティエリア手前でウラジミール・ヴァイスからのボールを受けたマレク・ハムシクが見事な反転からゴール前に侵入して左足を振り抜き、スロバキアに貴重な先制点をもたらす。

 大黒柱の豪快な一撃で火がついたスロバキアは先制直後からゴールラッシュを見せる。29分、右サイドを突破したヴァイスのクロスにアダム・ネメツが飛び込んで2点目。さらに30分、再びヴァイスのラストパスに今度はロベルト・マクが詰めて3-0.リードを一気に広げた。

 前半はヴァイスの3アシストもあってスロバキアが大量リードを奪って終えたが、ルクセンブルクも諦めない。61分、マリオ・ムッチュのシュートがDFに当たりコースが変わってゴールネットに吸い込まれると、65分にラース・ゲルソンがPKを沈めて1点差に迫る。

 しかし、最後はこの男が決めた。後半アディショナルタイム、カウンターの流れで後列から走りこんだハムシクが狙いすました一撃をゴールに流し込んで勝負あり。2-4でルクセンブルクを破ったスロバキアがウクライナを上回って2位に滑り込み、EURO出場権を獲得した。

 チェコスロバキア時代には1976年のユーゴスラビア大会で優勝を果たし、1980年イタリア大会では3位に輝くなど一時代を築いたが、スロバキアとして独立以降は初めてのEURO出場となる。主要国際大会は2010年南アフリカW杯以来6年ぶり2度目だ。

 新たな時代の象徴として初めてのEURO本大会に臨むスロバキア代表はどんなプレーを見せてくれるだろうか。好タレントを多く抱え、フランスでの躍進に期待が高まる。

【了】

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