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イブラに集まる批判の声。CLレアル戦で不発も…“暗黙の掟”で主砲に固執するPSG

パリ・サンジェルマン(PSG)は、現地時間21日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)でレアル・マドリーと対戦し、スコアレスドローで終えた。この試合で、エースのズラタン・イブラヒモビッチに批判が集まっている。不発に終わってしまったエースだが、ローラン・ブラン監督には主砲に固執する“暗黙の掟”があるようだ。

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

CLマドリー戦はスコアレス。ファンはイブラに不満

イブラに集まる批判の声。CLレアル戦で不発も…“暗黙の掟”で主砲に固執するPSG
PSGのエース、ズラタン・イブラヒモビッチ【写真:Getty Images】

「パストーレにスタメンの座を譲るべきストライカーは次のうち誰か?」
①イブラヒモビッチ
②カバーニ
③ディ・マリア

 チャンピオンズリーグ(CL)第3節レアル・マドリー戦の翌日、『ル・パリジャン』紙にこんな読者アンケートが載った。

 8月にシーズンが開幕して以来、無敗でリーグ首位をひた走る“国内では無敵”のPSGにとって、その強さがどこまで本物かを試す一戦だったこのマドリー戦。結果は0-0のドロー。しかし内容的には相手に支配された形で、3トップを形成した上記の3人はほとんど好機を作れなかった。

 攻め手に乏しかったPSG陣営の攻撃が活性されたのは67分、ディ・マリアに替わってパストーレが投入された後。しかし残り30分を切った時点から状況を優勢に変えるのは厳しく、「もっと早くパストーレを入れていれば…」という思いを観る者に抱かせた。

 というわけで、上のようなアンケートが実施されるに至ったわけだが、その集計結果は…。

①イブラヒモビッチ 80.8%
②カバーニ 9.9%
③ディ・マリア 9.3%

 筆者の回答も含め、8割以上という圧倒的な票を集めたのが2012/13シーズンの入団以来3季連続でチームのトップスコアラーであるイブラヒモビッチだった。

 イブラは、依然として位置づけの上ではチームの主砲、エースストライカーだ。9節のマルセイユ戦では2本のPKを仕留め、これまでペドロ・パウレタ氏が持っていた109ゴールのPSGのクラブ記録を更新、“レジェンド”の仲間入りをした。

 しかしそれぞれ30点、26点を挙げてリーグ得点王になった入団初年度とその翌シーズンとは、プレーの質や中味はまったく違う。

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