本田の先発落ちは批判前から
選手や関係者も、あの日を境に態度を変えたという様子も傍目には感じられない。スタッフは試合前後に気を遣って話す様子が見えるし、またリッカルド・モントリーボは、たかだか15分とはいえミスの多かったラツィオ戦のパフォーマンスから「必死にボールに食らい付く姿勢はチーム全体で見習わなければ」と本田に一目を置いている。
もちろん言葉の上ではなんとでも言えるだろうし、ロッカールームの中で本当は何が起こっているのか端からはわからない。
だが、中盤が制圧されてビルドアップがガタガタだったアタランタ戦はともかく、ラツィオ戦ではピッチで必死だった本田に結構パスが付けられていた。
第一、本田がスタメンから外されたのは、ナポリ戦の発言以降そうなったわけではない。試合を通じて流れに乗れず、しかも前半の3点リードから追いつかれそうになったウディネーゼ戦で見切りをつけられ、ジェノア戦、ナポリ戦では出場なし。
ただその間、他の選手をトップ下に置いてもチームそのものが機能しなくなったため、システムそのものが廃棄された。