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クラシコが突きつけたバルサとの差。問題は指揮官にあらず。レアルにはびこる根深い課題

レアル・マドリーのホーム、サンチャゴ・ベルナベウで行われたバルセロナとの直接対決“クラシコ”。結果は0-4でバルセロナの勝利。衝撃的ともいえるスコアだが、この結果にはピッチ内外での両クラブの差が反映されていた。

text by 山本美智子 photo by Rafa Huerta

すでにベニテス監督の後任候補も

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衝撃的ともいえるスコアで敗れたレアル・マドリー【写真:Rafa Huerta】

「この監督と一緒にいる限り、タイトルはとれないよ」

 これは、先週某メディアが暴露したクリスティアーノ・ロナウドがラファ・ベニテスを指して言ったと言われている言葉だ。

 ロナウドとベニテスの仲が冷えきっていると取り沙汰されるようになって長い。サンティアゴ・ベルナベウで行なわれた今季初クラシコの結果は、0-4。レアル・マドリー 0-4 FCバルセロナというこの非情な事実は、十分スポーツ紙の見出しになるスコアだった。

 もう15年以上クラシコを取材しているが、この年に一度のサッカーの祭典で、試合終了の笛が鳴るまでまだ20分を余しているのに席を立つ人々が続出する光景を見たのは初めてだ。

「モロッコから大枚を払ってこのゲームのためだけに来たのに、こんな試合を見るために来たんじゃない」と憤る海外サポーターや「恥だし、屈辱だ。こんなのはレアル・マドリーじゃない」と失望を隠せない地元のサポーターなど、誰もがこの試合結果にショックを受けていた。

 試合後、地元メディアは「ようやくデッシマ(10回目の欧州杯)をもたらし、サッカーの内容もよく、選手達ともうまくやっていたアンチェロッティを気まぐれで解任したクラブは、数日以内にラファ・ベニテスも解任することだろう」と皮肉まじりにフロレンティーノ・ペレスを批判した。その際の次期監督の名前は既にあがっている。ジネディーヌ・ジダンだ。

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