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ドルトムント、順調な航海の要因は? スムーズにフィットした新加入選手。成功した夏の補強

text by 本田千尋 photo by Getty Images

急激にフィットしてきているゴンサロ・カストロ

 GKロマン・ビュルキとMFユリアン・バイグルは、ボルシアMGとの開幕戦から主力としてピッチに立った。当初バイグルは新星とメディアを賑わせたが、シーズンが3ヶ月過ぎた今、そんな驚きはどこにもない。2部所属1860ミュンヘンからやってきたばかりの20歳は、当たり前のようにBVBの中盤に君臨している。

 移籍市場専門サイト『トランスファーマルクト』によれば、バイグルの市場価値は7月1日現在で200万ユーロ(約2億6000万円))だったのが、10月16日現在では700万ユーロ(約9億1000万円)とうなぎ登りだ。

 SBパク・チュホは、夏の移籍市場が閉じる寸前の8月29日付でBVBに加入した。マインツ時代に共闘したトゥヘルからは、加入当初に「みんなにチャンスはあるから、準備をしっかりして練習をやっていたらいつかチャンスはあるので、頑張ろう」と言われたという。

 加入時期とトゥヘルの言葉を踏まえれば、9月17日のクラスノダール戦で早くも「チャンス」はやってきた。そして93分に勝ち越しとなるダイビングヘッドを突き刺している。ブンデスリーガの出場はまだ2試合に止まっているが、10月16日のマインツ戦では90分間フル出場して2-0の勝利に貢献するなど、少ないチャンスでインパクトを残している。

 そして最近になって急激にフィットしてきているのが、ゴンサロ・カストロだ。29日のシュトゥットガルト戦で、香川と並んで右のインサイドハーフで先発したカストロは、1G1Aの結果を残した。30日付の『キッカー』誌は、カストロのことを「マン・オブ・ザ・マッチ」に選出する。

 同じく香川と並んでインサイドハーフで先発した9月23日のホッフェンハイム戦の頃は、連係面などで四苦八苦していたが、2G2Aの結果を残した10月28日のパーダーボルン戦を境に、何かくびきから解き放たれたかのようである。

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