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原口の笑顔が示す「まぐれじゃない3位」。ヘルタが繰り広げたドルトムントとの激戦

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ドルトムントに対しても「しっかり戦える」

 原口が「やっぱり力関係では向こうが上なのは間違いないので、ボールは持てなかった」と言うように、ボールはBVBが回した。しかしハードワークと勇気を持ったプレーでは、ヘルタが勝ったのだ。

 ヘルタはホームのオリンピア・シュタディオンで、シーズンを通してまだ1敗しかしていない。「粘り強く戦えている証拠」と原口は言う。ヘルタのサッカーに、BVBのような流動的なポゼッションや、破壊的なカウンターがある訳ではない。

 しかし「粘り強く」地道に積み重ねてきたものはある。積み重なった勝ち点は、3位という結果となって現れている。結果は自信に繋がり、「前回は本当に何もできずに終わってしまった」ドルトムントに対しても、「しっかり戦える」ところまで、ヘルタは辿り着いたのだ。

 後半に入るとヘルタは、前半よりは引き気味に戦った。原口がDFラインまで戻って、5バックになることもあった。しかしベタ引きになることはない。前半と変わらず、気迫と勇気を持って戦う。48分、原口がムヒタリヤンを潰す。

 バイグルは「後半に僕らは全てをやり直した。チャンスを作った」と言う。

「だけど決めきれなかった」

 71分、オーバメヤンの右からの折り返しを、エリア内でムヒタリヤンがダイレクトでシュートを打つ。ゴールの左に外れた。

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