フットボールチャンネル

バルサの持つ「悪いなりにも勝ち切る」王者の資質。辛勝の3戦が示した真の強さ

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

アディショナルタイムに“S”が得点

ルイス・スアレス
メッシのアシストによって得点を決めたルイス・スアレス【写真:Getty Images】

 後半からは当然バルサも修正し、レバンテもガス欠となることが予想され、スタッツの面でもシュート数4本(レバンテ):6本(バルサ)、チャンスメイク数3回:5回、1対1回数9回:8回と、3項目中2項目でバルサが逆転したが、試合の流れに大きな変化を与えるほどの影響力はなかった。

 それでも試合終了間際のアディショナルタイム、メッシのアシストによってスアレスが得点を決めて2-0。結局は勝ち点3を手に入れ、さらにMSNのうち1人が得点を決めるという最低限の結果は残した。

 どんなチームにも選手にも調子のバイオリズムというものがあり、良い時もあれば悪い時もある。そして、各国どのリーグでもチャンピオンの条件として、「悪いなりにも勝ち切る」という能力が求められる。

 そして、バルセロナはこの3試合で苦戦を強いられながらもすべて勝利で終えた。その中にはアトレティコとの首位対決も含まれている。下り坂の後は登るだけ。23日にはアーセナルとのCLベスト16が待ち受けているが、必ず状態を上げてくるはず。

 この3試合での辛勝は、逆に改めてバルセロナの強さを示す結果となるはずだ。

【了】

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top