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バルサの持つ「悪いなりにも勝ち切る」王者の資質。辛勝の3戦が示した真の強さ

リーガエスパニョーラ第23節、バルセロナはアウェイで最下位のレバンテと対戦。快勝が期待された一戦だったが、結果は苦しんだ末の2-0、ここ3試合苦戦を強いられていたが、それでもすべて勝利。この辛勝が改めてバルサの強さを証明した。

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

中盤へのプレスとカウンターを狙うレバンテ

ルイス・エンリケ
ルイス・エンリケ監督【写真:Getty Images】

 ここ最近、バルセロナのリーグ戦での辛勝が続いている。第21節マラガ戦では相手のプレスに苦しみながらもムニル、スアレス、メッシの3トップによって勝利。続く第22節アトレティコ・マドリー戦では、やはり前線からのプレスに苦しみ先制されながらも、相手の退場もあって勝利を手にした。

 そして迎えた第23節、アウェイながら相手は最下位に沈むレバンテ。誰もが問題なく快勝を収めると思っていた一戦で、結果は2-0。しかし、結果ではなく内容を見れば決して快く勝利したとはいえないものだった。

 この試合でルイス・エンリケ監督は、セルジオ・ブスケツに代えてセルジ・ロベルトをアンカーとして起用。その他のポジションにはメッシ、スアレス、ネイマールらおなじみのベストメンバーを揃えた。

 試合は当然のことながらバルセロナが支配。立ち上がりから70%を超えるポゼッションでレバンテを押し込み、21分にはジョルディ・アルバのクロスが相手CBダビド・ナバーロのオウンゴールを誘発して先制点を決めた。

 このまま焦点はバルセロナが、MSNが何点を奪うかに絞られた、かに見られたが、実際には全く異なる展開となった。

 レバンテは、これまでバルサを苦しめたチームとは少し違い、前線からのプレスではなく中盤にプレスを仕掛けてボールを奪い、ロングボールからカウンターを狙う戦術を立ててきた。

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