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ヤマザキナビスコ杯、ギネス認定の大会名に危機。変更案は“談合”ビスケット杯?

text by 編集部 photo by Getty Images

ヤマザキナビスコカップ
ヤマザキナビスコが商号を変更【写真:Getty Images】

 Jリーグカップ戦の冠スポンサーを務めるヤマザキ・ナビスコ株式会社が、9月1日より”ヤマザキビスケット株式会社”に商号変更されることが親会社の山崎製パン株式会社から12日に発表された。

 商号変更の理由としては「モンデリーズ・インターナショナル社とのライセンス契約が終了することに伴い、ヤマザキグループの製菓事業の中核となる会社として新たな出発を期するため」とのこと。また、これに伴い8月31日を最後に「オレオ」、「リッツ」、「プレミアム」および「チップスアホイ」の4ブランド製品の製造を終了するとしている。

 この商号変更は、Jリーグにも影響がありそうだ。ナビスコ杯は1992年にヤマザキナビスコが冠スポンサーとなったことでスタートし、2013年に「同じ冠スポンサーによる最長のカップ戦」としてギネスに認定されている。

 今回の商号変更により、現在の”ナビスコ杯”から”ビスケット杯”に名前が変更される可能性がある。ただ、問題はこれだけではない。イタリア語で”ビスケット”は「妥協点を見つけて満足すること」や「わざと引き分けること」を意味する。

 例えば、ユーロ2004のグループリーグ最終節で、デンマーク、イタリア、スウェーデンの3チームに決勝トーナメント進出の可能性が残されていた。

 デンマークとスウェーデンは2-2以上の引き分けとなれば、イタリアの勝敗に関係なく2チームとも決勝トーナメント進出が決まることとなっていたが、結果的に2-2の引き分けに終わりイタリアの敗退が決定。そのため、わざと引き分けを狙ったのではないかと談合疑惑が浮上し、イタリアが訴えた経緯がある。

 こういった背景もあり、イタリアサッカー界ではあまり良い意味で使われていないようだ。果たして、商号変更に伴って、カップ戦の名称も変更することになるのだろうか。

【了】

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