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“悪童”スアレス、実はいいやつ? 得点だけでないリーグトップのアシストが示す真の姿

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

得点王&アシスト王獲得なら快挙

 この試合の4得点中1点目は若いムニルがゲット。このゴールをアシストしたのがスアレスだった。

 ムニルは、今季メッシ、スアレス、ネイマールの3人のうち1人が欠場すれば、その穴を埋めるべく起用される3トップの“セカンドチョイス”としてリーグ戦13試合に出場しており、この日のゴールがシーズン2得点目となる。

 そして、ムニルの今季1点目となる第21節マラガ戦でのゴールをアシストしたのもスアレスだった。

 スアレスは、今季リーグ戦28試合中27試合に出場しており、この日のゴールを含めて26得点を記録。前日にレアル・マドリーのクリスティアーノ・ロナウドが4得点を決めたことで27得点としたことでランク2位に落ちたものの、ロナウドとメッシに支配され続けてきたピチーチ賞の可能性はまだ十分にある。

 それほどにコンスタントに得点を決め続けている中で、スアレスはアシスト数においてもリーグトップとなる12を記録している。過去、メッシやロナウドでも得点王とアシスト王を同時に達成したことはなく、今季スアレスがこれを成し遂げたら快挙といえるだろう。特にセンターFWというポジションだけに、より価値は高い。

 また、パスの詳細を見てみると、スアレスが出した「鍵となるパス」は25本。10アシストでランク2位のネイマールが同67本であることからも、スアレスは少ない機会に高い確率でゴールを演出している。決定的な場面での冷静な判断力が光っているといえるだろう。

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