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ダバディさんのサッカー文化論。スタジアム、スペクタクル。人気拡大に必要な魅力の醸成【INTERVIEW】

シリーズ:FChan TV text by 中山佑輔 photo by Asuka Kudo/ Football Channel , Getty Images

サッカーを通して知ることのできる文化

―――サッカー番組を見ていて、国の地図が出てきたりすることがありますね。サッカーを通して他のことを知ることができると言いますか。

 子どもの頃、僕はすごく好奇心があって、各国代表のユニフォームや国旗を見るのがすごく好きだった。82年だとカメルーンとかペルーとかのユニフォームが、すごく美しかった。未だに覚えています。

 国歌の旋律とかにもすごく興味がありました。歌詞は全然わからなかったんですけど、南米の国歌の旋律とかは独特でした。あとで知ったんですけど、当時の南米は独裁国家ばっかりで軍国的な旋律だったみたいなんです。全然笑えないんだけど、雰囲気があって、テンポとか、他の国と全然違ったんです。でもそうやって色々と文化的なことを知ることができますよね。

―――ダバディさんのアイドル、フランチェスコリもその南米からやってきたわけですね。

 そうですね。やっぱり彼らはヨーロッパ人と全然違うサッカーをしていました。当時はYou Tubeとかもなかったから、彼らの感覚的な技術を見たときには驚きましたね。ウルグアイ人は胸トラップがとても多かったと思います。スローインも足元ではなく胸で受けていて。フランチェスコリだったら胸でポンと浮かせてヒールキックでパスを出す。見たこともない動きでした。「今何やったの?」みたいな。そういうのも文化で、フランスの子どもとして、そういうプレーに一目ぼれしたり。そういうのは大事ですよね。

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