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セリエA 8年前

「スタジアム建設には地元への還元が必要」。フロジノーネ会長が掲げる小規模クラブの経営ビジョン【独占取材】

text by 神尾光臣 photo by Frosinone calcio / Getty Images

「新スタジアムはファンへの“もてなし”を重要視している」

フロジノーネ スタジアム
新スタジアムは近代的要素を取り入れ、ファンへの“もてなし”を重要視している【写真提供:フロジノーネ・カルチョ】

――さて次は、建設中の新スタジアムについてお話をお伺いします。新ホームとなるスターディオ・カザレーノはどういう特徴を持つスタジアムでしょうか?

「収容観客数は16000人で、もちろんセリエAの試合を開催するための規格に適合したものとなる。スタンドは全周屋根付きだ。まず建設の第一段階の時点で、メインスタンドの中を商業施設して運用できるようにする。

 その中にはクラブのミュージアムにレストラン、バーといったものを入れ、クラブオフィスの一部もその中に入れる。そして今後は、メインスタンド前のエリアにも別の商業施設を招致する予定だ。とにかく目標は、スタジアムに訪れるファンの皆さんにとってより良い環境を提供することにある」

――基本的には近代のスタジアムの性格に沿ったものだ、ということですね?

「そう。ファンへの“もてなし”を重要視した設備になる」

――建設費用、および今後の運用費用は?

「設備の建設にはおよそ2000万ユーロ(約23億円)を搬出する。そして年間には120万~160万ユーロの運営費が掛かると見込んでいるが、商業施設も呼ぶことから、運営費は足を出さずに十分収入でカバーできると踏んでいる」

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