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日本代表 8年前

手倉森JとハリルJを融合させるべき理由。リオ五輪世代から昇格させたい選手とは?

text by 元川悦子 photo by Getty Images

積極的な若手起用を。メンバー固定化が生む弊害

大島僚太
A代表でも起用したい大島僚太【写真:Getty Images】

 守備陣は3試合7失点。基本的な技術でも課題が山積だったが、その中でも植田直通(鹿島)のフィジカル面は通用していた。クリアしたはずのボールが中途半端になって相手に蹴りこまれたナイジェリア戦の3失点目、フォローに行きながら相手シュートが体に当たってコースが変わったコロンビア戦の1失点目など、植田自身が失点に絡まなかったわけではないが、1対1やヘディングでは劣っていた印象はない。

 本人も自信をつけた部分があったはず。今の日本には彼ほどのスピード・跳躍力・強さを誇るDFはいない。ロシア大会では吉田麻也(サウサンプトン)、森重真人(FC東京)らが揃って30代を迎えることを考えると、彼のような若手DFは最終予選経験を積ませるべきだ。

 2次予選でもそうだったが、ハリルホジッチ監督は勝負のかかった公式戦になると選手起用で非常に慎重になる。けれども、計算できる現有戦力だけで最終予選を乗り切ろうとすれば、アルベルト・ザッケローニ監督時代の二の舞になり、マンネリ化を生む。それを回避するためにも、今こそリオ世代の思い切った抜擢が必要だ。

 五輪は敗れてしまったが、その先の道はW杯へとつながっているのである。

(文:元川悦子)

【了】

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