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伊首相、ブッフォンが取った行動を誇る「仏大統領から礼を言われた」

text by 編集部 photo by Getty Images

ジャンルイジ・ブッフォン
イタリア代表のGKジャンルイジ・ブッフォン【写真:Getty Images】

 イタリアのマッテオ・レンツィ首相は、先日イタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォンが取った行動を誇りに思っていることを告げた。5日付の伊紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が報じている。

 先日行われたイタリアとフランスが対戦した国際親善試合で試合開始前にフランス国歌が流れ出すと、一部のサポーターからブーイングが起きた。そこでブッフォンが両手を挙げて拍手を開始すると、同選手の意図を理解したチームメートも拍手を開始。するとその意図が観客まで伝わり、スタジアム全体から起きた大きな拍手によってブーイングがかき消されている。

 現在中国で開かれているG20サミットに参加しているレンツィ首相は、「(フランスの)フランソワ・オランド大統領と会った時に、バーリのスタジアム全体に大きな拍手を呼び起こしてラ・マルセイエーズ(フランス国歌)をブーイングから救ったブッフォンの行動について礼を言われたよ」とフランス大統領から感謝されたことを告げた。

 同首相はさらに、「スポーツ選手は教育的なメッセージという意味で多くのことを伝えることができる」と言葉を続けると、「イタリア代表キャプテンのブッフォンはそれを証明したね。私はイタリア全体が彼を誇りに思ったと考えているよ。我々にはブーイングをすることしか知らない無礼な者たちよりもはるかに大きな価値があるんだ」とブッフォンの行動を誇っている。

 歴史だけではなく、サッカーにおいても長い間ライバル関係にあるイタリアとフランス。しかし、“リスペクトの重要性”を公然で訴えかけたブッフォンの勇気ある行動にフランス大統領も心を打たれたようだ。

【了】

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