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ドルトムントサポーターが観戦ボイコット。今季昇格組の”商業主義”に抗議

text by 編集部 photo by Getty Images

ドルトムントサポーター
熱狂的なドルトムントサポーター【写真:Getty Images】

 ボルシア・ドルトムントの代表的なサポーターグループが、10日に行われるブンデスリーガ第2節のRBライプツィヒ戦の観戦を”ボイコット”することを表明した。6日にグループのウェブサイトに声明が掲載されている。

 日本代表MF香川真司の所属するドルトムントは、10日の試合ではアウェーでRBライプツィヒと対戦する。ブンデスリーガ1部に今季初めて昇格したこのクラブに対しては、その成り立ちや台頭の経緯に対して批判的な見方も強い。

 RBライプツィヒは、飲料メーカーであるレッドブルを実質的な親会社として2009年に設立され、7年間で5部リーグからトップリーグにまで上り詰めた。だが大企業の豊富な資金力を武器としての急成長や、親会社名をチーム名に入れてはならないという規定を回避するため「レッドブル」ではなく「芝生球技」を意味する造語の頭文字”RB”を用いるなどのやり方により国内で反感も買っている。

 ドルトムントの有力なサポーターグループである「シュドトリビューネ(南スタンド)・ドルトムント」は、RBライプツィヒに対する抗議の意味を込めてアウェーゲームの観戦ボイコットを表明。「サッカーを愛している」からこその決断だと述べている。同グループは以前にも、「オーストリアの飲料メーカーの純粋に商業的な一部門がドイツのトップリーグで戦うことができるのはスキャンダルだ」とRBライプツィヒへの批判を繰り出していた。

 同グループに所属するサポーターは土曜日の試合を応援に訪れることなく、ドルトムントに残ってリザーブチームの試合を観戦することを予定している。その後、トップチームが試合を行う時間には、ラジオで試合経過を追うという。

【了】

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