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香川真司 7年前

王者バイエルンにも”隙”あり。負傷と代表戦の影響残る香川だが手薄な中盤で出場チャンスも

代表戦による中断を経て再開されるブンデスリーガで、ドルトムントはホームに王者バイエルン・ミュンヘンを迎えての大一番を戦う。負傷と移動の影響でベンチスタートになるとしても、香川真司は出場のチャンスを得て波に乗るきっかけとしたいところだ。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

これまでにはない”隙”を見せるバイエルン

カルロ・アンチェロッティ
バイエルンのカルロ・アンチェロッティ監督【写真:Getty Images】

 絶対王者は存在しない。2016年11月19日のブンデスリーガ第11節、ボルシア・ドルトムントはホームにバイエルン・ミュンヘンを迎える。

 ここ数シーズン、ブンデスリーガに優勝争いというイベントはなかった。スペインで繰り広げられるような、終盤にかけて白熱するデッドヒートは皆無。なぜならペップ・グアルディオラ率いるバイエルンが君臨していたから。ペップ就任1年目のリーガ史上最速優勝を皮切りに、3冠を達成したハインケス時代も含めて、史上初の4連覇。無類の強さを誇った。

 しかし強さを維持し続けることは、何より難しいことなののかもしれない。選手補強を最小限に留め、今季からアンチェロッティ体制に移行したバイエルンだが、“隙”が生まれている。10月1日のケルン戦、15日のフランクフルト戦と2戦連続でドロー。その後再び連勝街道を走り始めたが、11月5日のホッフェンハイム戦はまたも1-1のドローに終えている。ホッフェンハイムのナーゲルスマン監督は「喜んで勝ち点を持ち帰るよ」と手応えを得て、DFルディは「ゲームを観た人は僕らが勝つことができたと思うだろう」と口にした。

 もちろんバイエルンはまだ1敗もしていない。そのしぶとさこそが、最盛期のセリエAで監督経験を積んだアンチェロッティの“らしさ”とも言えるだろう。しかし10節を終えて、首位を維持はしたが、勝ち点で昇格組のRBライプツィヒに並ばれた。そのままライプツィヒが対抗馬になるとは限らないが、今季のブンデスでは、終盤に優勝争いが繰り広げられる可能性があるのだ。

 ドルトムントとしてもホームの利を活かしながら、しぶとく戦って「勝ち点」を得たいところである。10月は怪我人やチャンピオンズリーグ(CL)も含めた過密日程の問題に苦しんだ。しかしCLでは、11月2日のスポルティング戦に勝利したことで決勝トーナメント進出を決め、11月、12月はリーグ戦に集中することができる。

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