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本田圭佑 7年前

ミラン、ダービー引き分けの要因は主力の疲労。タレント健在のエンポリ戦はチームの底上げの機会に

前節のミラノダービーでリードを守り切ることができなかったミラン。その要因は疲労した主力に代わって補うことができる選手がいなかったことだ。今節のエンポリ戦では、チームの底上げのために、ベンチメンバーが起用されることになりそうだ。またヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は本田圭佑の移籍に関して、「コメントするのは早計だ」と話した。(取材・文:神尾光臣【ミラノ】)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

チームの底上げの機会に使われるエンポリ戦

モンテッラ
ミランのヴィンチェンツォ・モンテッラ監督【写真:Getty Images】

 前節のミラノダービーで、ミランはリードを保つことができなかった。2得点を挙げたスソをインテルが長友佑都を使って抑えこみ、ミランのカウンターを殺しつつ攻めたのが要因である。ただ主力が疲れた時に、それを補える選手がいなかったということも露呈した。

 ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は「中盤から組み立てて、ラインを上げるようにして欲しかった」と語ったが、思惑通りには行かなかった。前線でボールを運ぶエムバイエ・ニアン、ボールを奪いながら前に出て行くユライ・クツカが疲れてくると、いくらスソの組み立てやジャコモ・ボナベントゥーラの推進力が優秀だと言っても、やはり全体に響いてくるものである。

 ということでエンポリ戦ではメンバーを入れ替え、チームの底上げのための機会として用いられるようだ。前線ではニアンの代わりにボナベントゥーラが一列前に上げられ、モンテッラ監督曰く「体力よりもメンタルの面で疲れが溜まっている」というクツカも今回はお休み。中盤にはマリオ・パザリッチとマティアス・フェルナンデスが起用される模様だ。

 もっとも、エンポリは舐めてかかるべき相手ではない。今季はさすがに苦労し、格上にはことごとく破れているとはいえ、リカルド・サポナーラやマッシモ・プッチャレッリら前線のタレントは健在である。

 昨季に主力へと成長した19歳のアッサメ・ディウッセや、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表の新鋭ラデ・クルニッチなど中盤にも若いタレントがいる。主力でなかった選手たちを使いつつ、これらを抑えて勝ち点3をキープするというのは大変な作業となるに違いないが、果たしてどうなるか。

 なお、本田圭佑はベンチスタートの模様だ。彼とルイス・アドリアーノ、また最近はバッカにまで1月移籍との噂が出ているのだが、会見でモンテッラ監督は「1月までまだ1ヶ月以上もある。今の時点でコメントするのは早計だ」と戦力としての評価を語らなかった。

(取材・文:神尾光臣【ミラノ】)

【了】

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