アーセナルはどこに向かっているのか? ヴェンゲルは早急に“プランB”の用意を!【粕谷秀樹のプレミア一刀両断】

今季の開幕戦でリバプールに敗れて以降、無敗を続けてきたアーセナル。しかし、今年も苦手とする11月に勝ち点を落とし、リーグカップでもサウサンプトンを前に敗退するなど勢いは失われつつある。メンバーを固定してシーズンを戦う傾向にあるヴェンゲル監督だが、早急に“プランB”を用意すべきである。そうでなければ、アーセナルは今季もタイトルを逃すことになる。(文:粕谷秀樹)

2016年12月02日(Fri)9時58分配信

シリーズ:粕谷秀樹のプレミア一刀両断
text by 粕谷秀樹 photo Getty Images
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アーセナルに“プランB”は不可欠。無敗記録ストップは当然の結果

ヴェンゲル
アーセナルのヴェンゲル監督【写真:Getty Images】

 多くの主力を温存して臨んだリーグカップ準々決勝は、サウサンプトンに0-2の敗北。本拠地エミレーツに鳴り響いたブーイングとともに、公式戦の無敗記録が19試合で途絶えた。

 アキレス腱を痛めているサンティ・カソルラは復帰のめどすら立たず、エクトル・ベジェリンもノースロンドン・ダービーで足首を削られ、故障者リストに入っている。アルセーヌ・ヴェンゲル体制発足後20年、11月の勝点(プレミアリーグ)は1.59と月別の成績でも最低である事実を示すかのように、今シーズンもアーセナルは、一時の勢いが失われつつある。

 メスト・エジルが好調で、オリビエ・ジルーの復調も著しいが、アレクシス・サンチェスは脱税疑惑に心が揺れているのか、精彩を欠いている。セオ・ウォルコットとアレックス・イウォビも、序盤戦ほどの出来ではない。

 したがって、開幕からほぼ固定してきたメンバーではなく、プランBを用いてしかるべき時期がやって来たのかもしれない。しかしヴェンゲル監督は、「プランBは存在しない」と頑なだ。

「われわれは25名ものトップクラスを有している。11名ではなく、25名だ」

 おそらく、“B”という表現に抵抗があるのだろう。B=二番手のような捉え方だ。

 考え直さなければならない。レアル・マドリー、バイエルン・ミュンヘンで数多くの栄冠に輝いたシャビ・アロンソは、「長いシーズンを乗り切るためには複数の戦略・戦術が必要だ」と語り、マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督も、「固定したメンバー、フォーメーションでは勝ち続けられない」と認めている。

 ましてヴェンゲル監督は、選手の力に負うところが大きい指揮官であるがゆえに、サンチェスのコンディションが下降期を迎え、カソルラとベジェリンが戦列を離れたいま、無敗記録が途絶えたのは至極当然だ。だからこそ、プランBが必要なのだ。

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